この旅の最初のほうで登ったキナバル山はその後、地震に襲われた。登ったほんの10日くらい後でニュースをみてびっくりした。有名なロバの耳と呼ばれる岩は片方崩れてしまったらしい。別の呼び名が与えられるのだろうか?
FaceBookで登頂したことを知った、前回の旅のシッキムトレッキングで会ったマレーシア人のシェリーからメッセージが来ていた。「キナバル山に登ったのか!地震の前で運が良かったね。KLに来ることがあれば知らせてくれ」。 トレッキングの山小屋でしか会ってなく、ずいぶん時間もたっていたのでためらったが「KLにトランジットで1泊する」と書くと、会ってご飯でも食べようとすぐに返信があった。空港まで迎えに来てくれるというが、さすがに顔も思い出せないので失礼なことにならないか心配だった。
目が合う人にはすべて笑顔を向け、誰がその人でも大丈夫なように360度備えて約束の店の前へ行った。店の前にいた女性の一人がこちらを二度見したので、この人かと思い近づくと向こうも「あなただよね?」と聞いてきた。想像していた人とはまったく違ったが、店から出てきた旦那のC.Pのほうは見覚えがあり「あーあなたたちかー!」と思い出すことができた。5年前に会ったときはすこし年上かと思っていたが、どうやらひとまわりは違うように見えた。
夕食には早かったので彼らは「有名な洞窟の中のヒンドゥー寺院があるので、そこを見に行こう」と提案してくれた。
洞窟は長い階段を上がった先にあり、思った以上にいいところだった。洞窟は大きく、その奥にヒンドゥー寺院があり、半裸のインド人の神官らしき男たちがいた。それらはインドで見るのと変わらず、久しぶりに見るヒンドゥー寺院はやっぱりインパクトあるなーと懐かしく思えた。
階段を下るともういい時間になっていたので、外のインド料理屋で夕飯をご馳走になった。彼らは彼らの家に泊ればいいと言ってくれたが、ちょっと気をつかうなと思い安宿のある中華街まで送ってもらった。
まさか5年前のトレッキングであったシェリーとC.Pにまたこうして会うとは思ってもなかった。キナバル山に登らなければ再び連絡を取って会うこともなかったかも知れない。別れる時にまた会うかもなーと思った。
ずいぶん久しぶりのKLは宿も安く、便利で旅しやすく感じた。早速、密輸入ビールとフルーツを買いに行き、久しぶりにマンゴーを食べながらビールを3缶開けた。明日はいよいよスリランカだ。