2015/JUL/18 「アダムスピーク」

3時に起きたが外は雨だった。日の出はないなと思い、ベッドに戻る。7時に再度起きた。雨は止んでいる。ようし登るぞ!と思い着替えて外へ出た。

通りには誰もいないのでひとり、アダムスピークの参道へあるいていく。今は巡礼シーズンでないので基本的にローカルは登らないらしい。天気が怪しそうなので早歩きで登る。1時間くらい行ったとこで茶屋があったのでチャイとサモサのようなもので朝食をとった。

再び歩き始め、橋が見えたところで僧侶がなにやら呼んでいるのに気がついた。近寄ると手首に黄色い紐を巻いてきて、なにやら念仏のようなものを唱えた。そしてドネーションと言う。インドにたくさんいるやつだ!と思ったが100Rsあげる。スリランカは仏教国だから違うと思ったが、インドとそう変わらない。


そこからは急なのぼりになり、上に登るにつれ風がどんどん強くなった。途中インド人の3人組を追い越した。お腹の出た若い3人は本当に辛そうだった。そこから1時間くらい登ると建物らしきものが見えてきた。どうやらそこが山頂のようだ。近くに寄ると、建物影に7,8人の欧米人の若者がいた。建物はお茶屋のはずだが閉まっていた。かなりの強風で雨も降り出していた。建物の先には鉄の柵があり、その先がピークで仏像が祭られているっぽかった。欧米人に「入らないのか?」と聞くと首を横に振った。そこから先は靴を脱ぐ必要があり、なにも遮るもののないピークは暴風雨の様だった。


ここまで来て入らないのもと思い、靴を脱いで柵の先へすすむ。大理石でできた床は雨で濡れ、強風で煽られて滑りそうだ。そして容赦ない風が襲い続ける。奥に階段があり、その上に屋根がかかっていたのでそこに入る。壁には大きな扉があり閉められていた。たぶんここに仏像かなにかがあるのだろう。とりあえず長居は危ないと思いすぐに引き返した。塗れた足をタオルで拭いて急いで靴を履いた。振り返ると風がうなり声をあげている。まるで巡礼時期を守らないツーリストに怒っている様だ。やはり聖地は巡礼期にこないとダメだなと思った。


帰りはくだりを走って駆け下りた。途中別の場所でまた僧侶が呼び止めてきたが、手首の紐を見せて「もうあるから大丈夫」といって走りすぎた。

宿に戻ると宿の主人が出迎えてくれた。「どうだった?」と聞くので「暴風雨でなにも見えなかったよ」と答えた。それからシャワーを浴びて、出発の準備をしてレセプションに荷物をはこんだ。ちょうどいい時間にバスもあるようだ。宿の主人に「新車はどうなった?」と聞くと「トヨタのパッソにしたよ」と答えた。リーフでもプリウスでもない軽自動車だ。昨日のやり取りはナンだったんだと思ったが、「いいんじゃない」とだけ答えると主人は上機嫌そうだった。


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