2015/JUL/4 「ゴロカの市場」

朝起きて、ベーカリーでパンを買って、コーヒーをいれてダイニングで朝食を食べた。ここにはパプア人家族3人とリサーチに来ているアメリカ人の女の子しか泊ってないようだった。

食べ終わると町を歩きに出た。RuanRuan劇場という有名な建物があり、それを見た後市場へ向かった。市場はマウントハーケンやレイに向かうバス乗り場の前ということもあり、すごいたくさんの人が集まっていた。ゆで卵を買って食べていると近くの男が「エスコートしようか?」言ってきた。他の国でこう言われればかなり怪しいがこの国ではかなり頻繁に言われるのでもう慣れてきた。市場とダウンタウンを見たいと言うと、ついてこいと言い市場の人ごみへ先導してくれた。


ゴロカの市場は今までのPNGのどの町の市場よりも活気があり、人も多かった。何よりも沿岸部では作れない色とりどりの野菜やフルーツがここでは豊富で、安かった。ラム肉を3cm角くらいに切ったものが鉄板で焼かれていてひとつ70トヤで食べれた。他の町では産業がまったく想像できなかったがここでははっきりとそれが認識でき、働いている人の割合も多そうでうれしくなった。歩いていると周りの人が興味しんしんに見てきて、「ホワイトマン!ホワイトマン!」という声が聞こえてきた。これまでの旅で十二分に焼けた肌はここではまだ白すぎるようだ。市場のあとにダウンタウンを見て周り、ビルンというPNGの人が常に肩からかけているバックをストリートマーケットで買った。ビルンはその地域により作りが違うのでゴロカ地方の網のように編んであるビルンを2つ買った。ブッシュロープと呼ばれる木から作る紐でできたビルンは中に大量の芋を入れて運んだりできるほど丈夫だった。大きなものは赤ん坊を入れて木から吊るしているのをカルカル島で見た。


そろそろ宿に戻ると言うとエスコートしてくれた男は「宿からバス停までバックパックを運ぶのを手伝おう」と言い出したので、「さすがにそこまではいいよ」とお礼を言って別れた。ゴロカは歩いていても危険を感じるような場所はなさそうだった。

宿に戻るとパプア人家族が昼ごはんを作っていた。チェックアウトしてバス乗り場へ行くと言うと車で乗せていってくれるとといい、荷物を車に積んでくれた。その男はマウント・ハーゲンのコーヒー農園で働いていると言い、ハイランドのコーヒーは有名だと誇らしげだった。男はハイランドではJAICAの活動が盛んで、日本人の印象はとてもよいと教えてくれた。

バス乗り場に着くと、レイ行きのバスはなかなか見つからなかったがバスが通るたびに男は車から降りて聞きに行ってくれた。実にきめ細やかなサービスだ。30分くらいでようやく1人分の空きのあるバスが見つかった。男は「レイまでは30キナだぞ」と念をおしてから帰っていった。バスは峠道をガンガン飛ばして下っていき、来たときよりもかなり早くマダンとの分岐につき、またすごいスピードでレイへの道路を走った。レイには暗くなる前に着いたが、レイはかなり広範囲な町のようで中心部までは1時間くらいかかった。パプア人たちはみんなポートモレスビーとレイは都市だと言っていたがレイは都市というよりは地方の町といった雰囲気だった。高い建物があるわけでもなく、大きな建物は他の町同様スーパーくらいだ。他の町よりスーパーが多く、密集してるのと今まで見かけなかった歩道橋が町の中心部にひとつだけあった。

ドライバーに安い宿に連れて行ってくれと頼んで3件ほどまわったが最安値は120キナだった。ドライバーはレイは都市だから宿も高いんだと言うがまったく納得できなかった。最後にルートランゲストハウスに行ってもらった。値段は130キナと言われて120の宿へ戻ろうとおもったが、同じ敷地内にミッショナリー用の宿泊施設があって、そこは50キナだという。助かったと思い、そこに泊めてもらうように頼んだ。ここのルートランゲストはPNGのルートラン教会の拠点にあるようで、広大な敷地の中にゲストハウス以外にもいろいろな施設が建てられていた。

宿の中の宿泊客のおじさんに「水がもうないから欲しいんだけど」と聞くと冷蔵庫の中から水の入った容器を出して「これは宿泊客用だから飲んでもいいよ」と教えてくれた。ただで冷えた水が手に入るのは助かると思いコップで2杯飲んで、さらにペットボトルに補充した。施設の周りには何もないので夕食はインドネシアで買った最後のカップ麺を食べてすませた。







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