2016/NOV/3 「黒いチンパンジー」

コンゴ民主共和国にはボノボという霊長類がいる。霊長類は全部で4種類しかないのだが、オラウータン、ゴリラ、チンパジーとこのボノボだ。ボノボはコンゴにしか生息していない。キンシャサの郊外にボノボの保護施設があり、野生に近いボノボを見られるというのでいって見ることにした。

宿で散々行き方を聞いたのだが、皆言うことが適当だし、そもそもここの奴らがボノボの保護施設など行ったことあるはずもない。

保護施設Lola ya BonoboKimwenzaという町の近くということで、その町を目指すことにした。キンシャサの市民の足のミニバスにはハイエースともう一種類コンゴの国旗の色に塗られた古い車種が走っているのだが、後者は恐ろしくボロく、車内には露天の椅子のような木のベンチが5列床に釘で固定されている。この椅子の間隔が膝を斜めにしないを収まらないくらい狭く、それでも超満載でオフロードを走るので、まるで我慢大会のようだ。キンシャサの外は道も悪く、こんな車ではたどり着けないのでは?と思ったが、現地人たちは慣れているのか一言も喋らず座っている。この日以降この水色のバスには絶対乗らないことにした。

Kimwenzaには昼前には着くことができたが、MapsMeを見るとここからまだ距離がありそうだ。通りでバイタクを捕まえ行ってもらった。

Lola ya Bonoboはわりとキチンとした施設のようで、ガイドをつけて数人のグループでまわる。出発前にビデオでボノボの説明まであった。

ボノボはフェンスで区切られたエリアに住んでいて、フェンス越しに見ることができるのだが、ボノボはなかなか厄介でフェンスの近くにいると土を投げてきたりする。しかもわざわざオシッコをして湿らせた土を投げつけてくるので容赦ない。故意でやってるならなかなかの知能だ。

ボノボの見た目は黒いチンパンジーといったところだ。園内にはボノボしかいないので正直ローカルバスを2回も乗り継ぎ、2時間もかけて来たので、ボノボの感動よりまたあのバスで帰るのかーというネガティブな気持ちの方が多い。オラウータンは無理でも(オラウータンは東南アジアにしか生息していない)せめてゴリラやチンパンジーも一緒にいればもう少し満足度もあがるだろう。


帰りもミニバスターミナルのランダーバードで乗り換えをしたが、来たとき同様すごい人ごみだった。宿のあるダウンタウンといい、アッパータウンの繁華街といい、キンシャサは異常なくらい人で溢れている。昨日、日本大使館の上田さんが郊外を含めると2000万くらいはいるんじゃないかというのも頷ける。この町の活気は今まで見たアフリカの町と比べても、更に上をいく。








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