2015/OCT/24 「ショッカーの国」

コトルから7:38発のバスでアルバニアに向かう。アドリア海沿いを走るなかなか景色の良いルートだ。途中海岸から細い道で繋がった島にたくさんの建物が密集しているのが見えた。アマンだ。島まるごとリゾートとは豪華だが、石造りの建物達はキレイ過ぎて雰囲気に欠けるように思えた。アマンはわりとそういうリゾートが多く、ガッカリすることがある。

二度バスを乗りかえて、午後2時にアルバニア首都ティラナに着いた。アルバニアは1990年まで鎖国していた、東ヨーロッパの中でも特殊な国だ。元々社会主義で、開国と共に市場経済を導入したが、その後、長らくヨーロッパ最貧国と言われてきた。

バスを降りると、日差しが強く暑いくらいだった。アルバニアの南はもうギリシャだ。空を見上げて、しばし、日射しを浴び、だいぶ南下したなーと実感した。

小さな町でホテルは近いので歩いて探す。おみやげ屋にはアルバニア国旗やアルバニアグッズがたくさんあったが、残念ながらどう見ても悪者の国にしか見えない国旗だ。赤地に黒の双頭鷲はまるでショッカーのマークだ。大きなビルの屋上にも国旗がなびいているが悪の総本部にしか見えない。申し訳ないが汚職や腐敗が蔓延っているように見える。

ホステルは朝食付で7.9ユーロ。モンテネグロに比べるとはるかに良心的だ。ユーロもかなり流通しているが、通貨はレクといい、細かな買い物はレクで払う必要があった。

町を一通り歩いて回り、夕方に古代の墳墓に行ってみた。墳墓はコンクリートとガラスの屋根で覆われていて、改修中なので見れなかったが、子供たちが屋根に登って遊んでいた。屋根の斜度は30度くらいはあったが、石貼りの剥がれ落ちたコンクリートの躯体はかなりフリクションがあり容易に上まで登ることができた。下からはどんどん子供たちが登ってくる。転げ落ちれば死にかねないなーと登ってくる子供たちをしばし眺めた。夕日は裏側に沈み始め町を低い角度で照らした。気がつくと屋根の上はカップルや子供たちでいっぱいだった。ここは夕焼けを眺めるには一番の場所のようだ。












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