2015/DEC/30 「星空ベッドの代償」

昨夜は遅くまでクラブにいたせいか、起きると体調がかなり悪化していた。9時にまなみさんと旅行会社で待ち合わせをしていたので、宿から歩いていると会社の前のカフェでバッタリ会った。

まだ社長は来てないといい、とりあえずまなみさんと旦那のハプティとカフェでコーヒーを飲むことにした。ハプティはとても親切なヤツでコーヒーをおごってくれ、さらに今泊まってるホテルのあるエリアは売春エリアだと教えてくれた。どうりで町並みが貧しかったわけだ。後で聞いた話で日本人はみんなピアッザの近くの宿に泊まってると聞いた。

ここに来るまでに体調はさらに悪化の一途をたどり、咳だけでなく悪寒まで始まった。国境の星空ベッドは高くついたなーと思ったが、何故か後悔は微塵も無かった。
まなみさんとハプティは心配して病院へ連れていってくれ、ハプティが受け付けに色々説明してくれ、診察券をもらった。保険があるので町一番の病院でも良かったが、かなりローカルなクリニックだった。診察料も30ブルと保険に申請するまでもない金額だった。ドクターはいくつか質問をし、聴診器を胸に当てて、最後に喉の奥を見て、処方箋を書いてくれた。何の病気かは分からないが隣の薬局で書かれた薬を買えと言った。まなみさんに「エチオピアの医療水準はどうですか?」と聞くと「う~ん。ガンは直す方法がない」とだけ答えた。

だが、薬局でもらった抗生物質と咳止めを飲むと、気分が楽になった。ホテルに帰ろうかと思ったが、気分が良くなってきたのと1時にまた旅行会社に戻らないといけないので昼飯を食べることにした。エチオピア聖教では水曜日と木曜日はベジタリアンの日らしく、レストランではベジメニューが用意される。ハプティはそれを頼んでくれたが味は慣れが必要だった。するとスーダンで別れたショウくんと綾ちゃんが店に入ってきた。外から見えたのだろう。彼らはすぐにダナキルに行くと言っていたのでもうゴンダールにはいないと思ったが、もう一人合流する日本人がまだ到着しないのでゴンダールで待機しているらしい。

結局旅行会社の社長とは夕方4時に会うことになり、それまでにまなみさんが頼んでいたエチオピアのドレスを取りに行くことになった。ショウくんは遠慮してこなかったが、綾ちゃんは一緒に行くことになった。

ドレスは結局出来てなく見ることは出来なかったので、また、みんなでコーヒーを飲んでいると、女性の髮を編んでくれる店がすぐ隣にあり、綾ちゃんがやってみたいと言い出した。エチオピア人はみんなチリ毛なので、ほぼすべての女性が髪を編みこんでいる。何種類かバリエーションがあり、黒人にはとても似合うが日本人には微妙な気がした。綾ちゃんには絶対似合わないだろうなと思ったが、どんなふうにやるんだろうと興味があったので言うのは止めておいた。

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時に旅行会社へ行くと社長はいたが、明日、明後日はシメン国立公園へ行く人はいないという。諦めてコーヒー屋に戻ると綾ちゃんの髮の編みが終わりかけていた。女性が二人がかりで編み混んでいく。かなりヒップホップな見た目になった。何度も「わりと似合うよ」と言ったが全く信じてもらえなかった。本当にそんなに悪くはないと思ったが年頃の女の子にはそう聞こえないようだ。こんなに見た目と性格が違う女の子もそうはいないだろう。これが彼女の旅を面白くしてくれることだろう。










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