昨夜バスがマナーリーに着いたのは23時だった。深夜1時発のバスはレーを出たところのチェックポストが開いてないので、結局5時までそこで待機した。なんのために1時に集合したのか不明だ。
マナーリーといえば温泉とガンジャが有名だ。ちかくには入場料を取って外人だけのガンジャパーティーをしている村もある。マナーリー産と言えばインドではちょっとしたブランドだ。
温泉はすこし離れたところにあるので、オートリキシャーで移動した。力ない音をたてて、リキシャーが坂を登りきったところでちょっとかわったデザインの建物があった。石と木を交互に積んで外壁を作っている。屋根も石葺きだ。他のインドでは見たことのデザインでかっこいい。建物は寺院でヒンドゥー教だが、建築様式はマナーリーの山岳民族のものだ。きっとヒンドゥーが来る前は土着の神様の神殿だったのだろう。
境内の右端に温泉と書いてある。奥まった先の入り口を入ると壁で囲まれた沐浴場があった。屋根はなく空がみえる。手前に掘り込まれた洗い場があり、子供たちが身体を洗っている。大理石でできた床はよくすべるようで、泡だらけになって床を腹で滑って遊んでいる。その奥に4m×4mくらいの湯船があった。湯船と壁の間は50cmくらいの通路になっていて、みんなお湯から上がるとそこに座っている。なかなか雰囲気のある温泉だ。
身体を洗い湯船に入ると思ったより熱かったが、鉱物の匂いがして気持ちのいいお湯だった。地元の人も入れ替わり、立ち代り入って出て行く。インドの温泉の町もわるくないなーと身体を冷ましながら空を眺めた。