ダハブには日本人がよく泊る宿が二つある。そのうちのひとつセブン・ヘブンはダイビングの講習を受けると男女でバディーを組ませるのでよく恋に落ちるということで有名だ。そんなわけでダハブは過去‘恋するダハブ’と呼ばれていた。
シオリンとヨウコさんはカイロに1日遅れでやってきたが宿が違うので一度もあってなかった。ただ、二人ともアフリカを南下するのでビザや移動時期などメールでやり取りをしていた。シオリンはきっとカイロ→ルクソール→アスワンの順に南下するだろう。ヨウコさんはイスラエルでエジプトビザを取っていてイスラエル入国の痕跡があるのでスーダンビザはカイロで取るという。カイロで取れば値段は倍の100ドルだが、アスワンで申請してダメでカイロに戻るよりはいいと考えたのだろう。
午後にケニア大使館へ東アフリカビザを受け取りに行くと問題なくビザが受け取れた。次はアスワンへ移動してスーダンビザだ。帰りにオールドカイロに寄り、観光してから宿に戻った。夕飯のシェア飯をみんなで食べているとダハブで会ったカズくんからメールがあり、「急遽ルクソールへ行くことにしました」と書いてあった。たしかカズ君はダハブからヨルダンへ行きイスラエルへ抜けるといっていたはずだが、完全に逆方向だ。チホさんと一緒に首をかしげたが、ダハブを出る数日前からカズ君とシオリンが二人きりで仲良くベランダで話をすることが多かったなーと思い出した。タイミング的にはシオリンがルクソールへ行くのとかぶってそうだ。みんなでこれはシオリンと一緒にルクソールを観光するために戻ってくるんじゃないのか?という話で盛り上がった。恋するダハブは本当だった。