昨夜、宿に着いたのは夜11時半を過ぎていた。朝食付き25ユーロはこのあたりでは最安だったが、シャワーのお湯はほぼ水だった。メテオラは岩山の上に建つ修道院群で10kmの範囲に点在していた。シーズン中はバスが走ってるが、今は無いらしい。宿からは登りだし、修道院へのアプローチではかなり急なアップダウンがあるのでバイクを借りようとも考えたが、最近の運動不足を解消できるので歩きでまわることにした。
宿を出てどんどん山のほうへ進んで行くと岩の上に修道院が見えた。よく建てたなーと関心もするが建築としてもかっこいいと思った。岩山頂上部いっぱいに建てられた建物の淵は岩と一体化しているように見える。彼らは迫害から必死で逃れるためにこのような場所にこのように造ったのだろうが、結果興味深い景観を造り出した。いろいろ考えてデザインしても悪いものもあれば、デザインなど意識せずに作られたいいものも沢山ある。どちらが良いというのではなく、どちらもデザインだとおもう。
さらに登ってルサヌ修道院を見てから、ヴァルラアム修道院とグランメテオラ修道院を見て回った。グランメテオラ修道院は一番大きな修道院で、一度谷の下のほうに降り、そこから洞窟っぽい中を通り岩肌を削って作った階段を登っていくと入り口に達するというドラマチックなアプローチだ。以前リゾートホテルの設計をする機会があり、建物へのアプローチをいかに面白くできるかということをさんざん考えたが、グランメテオラ修道院はそれらを軽く凌駕するものだった。メテオラの修道院はとんでもないロケーションに建っているのでどれもアプローチはわくわくするものだった。
そこからは4キロくらい歩かないと残り2つの修道院にたどり着けないのですこし悩んだが、結局6つの修道院をすべて歩いていくことにした。行く途中に展望台のような岩があり、大勢の旅行者が登っていた。岩上からはルサヌ修道院と岩山の絶景が見れた。よく写真で見かけるのはここからの写真のようだ。
なんとか最後の聖ステファノス修道院を見終わるとすでに3時半だった。今日の6時発の電車でアテネに向かう予定なので山の中のトレッキングコースを駆け足で町まで下った。宿には4時半に着き、荷物を詰め替えた後、駅に向かった。
カランバカを出た列車は11時にアテネに着いた。アテネ駅には来たことがなかったが、とても小さく汚かった。列車も落書きだらけだし駅の外にでるとアフリカ系の人たちと娼婦が徘徊していた。夜なので通りは殆どの店がシャッターを下ろしていた。夜のアテネは何処もかしこも落書きだらけだ。降りたシャッターには例外なく容赦ない落書きがあり、道も汚く、EU加盟国の首都とはとても信じられなかった。ギリシャ大丈夫だろうか。
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