早朝にジンジャを出て、乗り合いバンでカンパラを目指した。このトヨタハイエースを使用した乗り合いバンは、ケニアの乗り合いバン‘マタツ’とまったく同じだが、ウガンダでは‘タクシー’と呼ばれていた。普通のタクシーもあるので紛らわしい。ウガンダの移動は道路は比較的クオリティが高く、揺れが少ないが、このタクシーが人を詰め込みすぎるので微妙だ。一度赤道を見に行ったときには、2列目に7人を押し込んだ。席は3つなので、まず詰めて4人が座り、その膝の上に3人が座っていた。3列目、4列目にも5人ずつ乗り、助手席に2人で、さらにお金を回収するスタッフが引き戸の横に身を縮めて納まっていた。総勢21人だ。
カンパラは宿を調べてなかったので、下ろされたところで宿を聞いて周った。その辺りはすごい人通りで中心部のようだった。すぐ近くにタクシー(乗り合いバン)パークがあり、とんでもない数のハイエースが停まっていた。見渡すかぎりのハイエースで、本当にこんなに必要なのか疑問に思える数だ。しかも、このタクシーパークの周りの道路は、ここから出発するタクシーのせいで、詰まりっぱなしだ。それに加え、ウガンダはバイクタクシーが盛んで、隙間をぬっていたるところに入ってくる。ナイロビは人が多くて歩きづらかったが、ここはそれ以上だ。これだけ人と車が密集している場所もそうはないだろう。
何件かまわった宿はどこもあんまり安くないので、ロンプラに載ってる郊外のバックパッカーホステルへ行くことにした。バイクタクに交渉して、後ろにまたがった。不思議なことに、このタクシーパーク周辺を抜けると交通量はそれほどではなくなった。カンパラはタクシーパーク周辺だけが異常に渋滞してるようだ。そもそもタクシーパーク周辺は大きな市場のような雰囲気で、買い物客がすごい。そこに交通の要所のタクシーパークがあるのだから混雑して当たり前だ。タクシーパークと市場を離せば解決するように思えた。
バイタクは中心部を離れ、緑の多いエリアに入った。ウガンダは土の色が赤く、道路の両側には緑の下に常に赤土の大地が見える。ケニアとはすこし異なった風景で、なんだかうれしい。ここよりもっと西に行けばさらに緑が増えてくるのだろう。隣国コンゴは熱帯雨林のジャングルで世界一雷の多い国だ。国から国へ移動するにしたがい、気候も変わってゆくのが見えるのも旅の楽しみの一つだ。
バックパッカーホステルは庭にテントを張らしてもらうのに7ドルも取る、西欧かぶれの宿だったが、Wfii、ホットシャワー、朝食が付いて、広大な庭では洗濯物が干し放題だった。位置的に、ここはもはやカンパラではない気がしたが、近所には夜、屋台が並び、長くいるにはいいところだと思った。ホステルの庭にはもうひとつ先客のテントが張ってあり、隣には自転車が停めてあった。こっちがテントを張り終えると、マッチョのタンクトップオーストリア人が中から出てきて挨拶をした。彼は南アフリカから自転車で北上中だといい、聞いても無いのに永遠と話を続けた。さぞかし長い間孤独に走ってきたのだろう。彼はこの前、ルワンダからコンゴに行ってきたと言い、VISAの取り方を教えてくれた。コンゴのVISAは日本でないと取れないと思っていたので、諦めていたが、まさかルワンダで簡単にVISAが取れるとは思わなかった。ただし、彼曰く、政府系のツアー会社でツアーを申し込んで、そのレシート番号をVISA申請用ホームページで入力してオンライン申請が必要だという。、一番安い火山ツアーで300ドル、VISA代100ドル、さらにルワンダに戻るなら、再度VISAが必要になり40ドルがかかるそうだ。国境の町と1泊2日火山ツアーでこの値段はかなり高い。しかもこのVISAは国境周辺地域に限定されているので、その他の地域には行けない。コンゴと言えば、キンシャサのサプールとコンゴ川をローカルボートで旅するのが楽しみだったので、国境付近をチラ見するのに500ドル近くは払いたくないなーと思った。まールワンダに行ってから考えよう。