2016/MAR/31 「入院」

朝なんとか糞便検査用の便を回収し、朝飯を食ってから病院へ向かった。

直接ラボへ行き、便を届け、昨日の血液検査の結果を聞きに緊急外来へ行った。診察室の外で一時間待たされてから中に入ると、昨日とは違う医者で、また一から説明させられる。「そーゆーのカルテに書いてないの?」って言うと、そもそもカルテ自体が無いようだった。カセセのクリニックもそうだったが、医者はかなりランダムに働いているようで、別の日に行くと別の医者がいて、情報の共有がなされていないので何度も同じ説明をすることになる。前の医者が何を処方したかさえも分かっていない。

血液検査の結果をプリントアウトしてくれ、異常値のある箇所をマークしてくれた。心配していた通り、肝機能が異常な数値を示している。彼は「普通はこれくらいで貴方のは15倍くらいの数値だ。他にも検査が必要だから何日か入院してもらう。別の内科医が来るから待っててくれ」と言って出ていった。

「入院か。。。」と気が重くなったが、この病院は入院食が出るので食事のほうが気になった。外来のベッドに通されて、入院手続きをしたが、会計が昨日と違う人のため、また保険の確認をするために一時間を要した。そのあとはひたすら待機。アフリカの病院はなんの説明もなく、待たされることが多すぎる。ナースに腹が減ったというと食事を持ってきてくれた。豆、フライドポテト、マトケ(甘くないバナナ)、羊の肉を煮たものが1つの皿に盛られていた。羊は固く、全体にかけられたグレイビーソースのようなものがフライドポテトをシナシナにしていた。これからずっとこの食事なのかーと思うと一気に気が重くなった。

外来のナースがどんな症状か聞いてきた。簡単に説明すると何やらファイルに書いてはいるようだった。今度はようやく内科医がやって来た。同じように症状を聞く。さっきのナースへの説明は何だったんだ。「この病院で説明するのは4回目なんだけど、これで最後かな?」と聞くと、その内科医はニッコリと歯を見せて最後だと答えた。

その若い女医は「病棟のベッドが準備でき次第移ってもらうので、それまでここで待っているように。その間、採血します」と言って何処かへ行ってしまった。

しばらくすると別の制服のナースが3人やって来た。若い二人は同じ制服で一人は違う。すると、若いナースは自分はナースになるための学生で研修中だと言った。つまり若い二人は学生だった。一人の学生が採血するとのことだ。一気に不安になる。監視役のナースは「彼女は優秀だ。問題ない」というが、患者の前で不安になるようなことを言うはずもないし、そもそも学生が患者の採血をしていいこと自体驚きだ。

その子は上手く針を指したが、何本か採血の容器を変えるうちに血がボトボトと出てきてしまった。それでも止めるわけにいかないので手と床は血だらけになっている。監視役のナースが脱脂綿で腕の血を拭き取るが、また直ぐに血がこぼれて汚す。別の学生も必死に床をふき取る。3人フル可動の採血だ。

夕方、ようやく四人部屋の病室に通されて、ベッドに横になった。そんなにたいしたことをしてないのに、相変わらずすごい時間がかかる。いったい何日ここにいることになるのだろう。

夕飯は茹でたジャガイモ、紫の芋、豆とスパゲッティの麺、羊肉だった。昼飯とそんなに代わり映えしない。遠くから見たらほぼ同じ物に見えることだろう。ただ、マトケは要らないと強く伝えたのでマトケはのっていなかった。そういうのは対応してくれるようだ。


あー 旨いものが食いたい。







Recomend Posts

2017/APR/21 「最後の町」

日本へ帰る便は土曜日の昼にマドリッド発だったので、マドリッドには泊まらずトレドで 2 泊して、土曜の朝に直接空港へ向かうことにした。 マドリッド、トレド間は 30 分おきにバスがあり交通の便がよい。 トレドはスペインの有名観光地で、とても綺麗な町だ。スペインには何度も来てい...