2016/MAR/17 「コンゴの国境」

ルウェンゾリはコンゴとの国境をつくる山岳地帯で、昔はコンゴ側からも登山ができたという。内戦が始まり、終結後も武装ゲリラがコンゴ北西部のジャングルに潜伏したため、コンゴ側は、もはや登山どころではない。。

3日目の今日は標高3962mのブジュク小屋まですすむ。道は相変わらず緑が覆い茂っていたが、いくつか開けた湿原があり、晴れていたので景色がとてもよかった。湿原には尾瀬ヶ原のように木の桟橋があり、歩きやすい。森の中に入ると苔だらけだ。さらに進んで渓谷斜面のトラバースを歩いてゆくと、ついにスタンリー山の最高峰マルガリータ峰が見えた。二つの尖った岩山の間には氷河がみえる。ここから見るとあんなところを登るのかーと心配になる。まだかなり距離もある。たしか、マルガリータの山頂アタックは明後日の予定だ。

大きな湖を越えて、1時間ほど進むと今夜の山小屋があった。チャイを作ってもらい、休んだ。ここからはMt.Bakerがよく見える。天気は不安定だが、少したつと晴れ間が見えてきた。この山の真ん中には何故か滝のような白いラインが見える。ガイドに聞くと、それは石灰石だと教えてくれた。

ガイドにあらかじめ、コンゴ国境へ行きたいと伝えておいたので、休憩の後、山小屋から裏側へ登り始めた。急な登りを登りきると、開けた峠のようなところに出た。標高は4300くらいはあるが、まだ妙な形の木が生えている。日本ならとっくに森林限界を超えていて、生えていても這松くらいのはずだ。赤道近くだけあって、生態系も日本の山とはまったく違う。



ガイドは峠が下りはじめるところで立ち止まり、そこがコンゴ国境だと教えてくれた。ここから2日ほど降るとコンゴの最初の村があるらしい。とりあえずコンゴに入ってみようと、少し先のコンゴ側に立ち、ガイドたちと記念写真を撮った。カンパラの宿でオーストリア人からコンゴVISAの取り方を教えてもらっていたが、結構お金がかかるし、国境付近しかいけないので、ここでコンゴに少し踏み入るのとそう変わらない気がした。しかも、ルウェンゾリのコンゴ側の人たちは基本的にここのガイドやポーターと同じ人種で、話す言葉も同じだ。やはり、キンサシャへ行けないのであれば、わざわざVISAを取ってコンゴへ行かなくていいような気がした。












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