ウガンダに入ってから、ウガンダとコンゴの国境にルウェンゾリ国立公園というのがあり、5000m級の山が雪を戴いて山脈を作っていることを知った。その中心がスタンレー山で5109mはアフリカ第三位の高さを誇っていた。この山に惹かれたのはキリマンジャロ、ケニア山が共に独立峰なのに対し、連峰だったことだ。独立峰ということは富士山のように登ってる時には周りに景色はない。だが、スタンレーは連峰なので、登っているときに周りの山が見られる。つまり北アルプスのようなものだ。アフリカにそんなところがあるとは全く知らなかった。ネットで調べてもこの山に登った旅人のブログは見つからず、唯一見つけたのはアルピニストの野口健の登山のブログだけだった。野口健は「こんなに神秘的な山は始めてだ」と書いていた。
登山の詳細はカンパラの宿でツアー会社のパンフレットがあり、詳しく見ることができた。この山は国立公園の入り口からかなり距離があるので、スタンレー山の最高点マルガリータピークに登頂するには最低1週間必要なこと。国立公園の中には無人の小屋しかないので、ガイド以外にコック、ポーターがかなりの人数必要なことが分かった。またキリマンジャロのように大量のツーリストが来るわけではないので、装備のレンタルが乏しい。この会社が用意するのはアイゼン、ピッケル、ハーネス、ロープのみとなっている。そして料金は3人以下の場合1200ドルプラス国立公園入園料とある。入園料は1日35ドルなので1週間で245ドルだ。キリマンジャロに登るより高い!
流石にこの値段では登れないなーと思ったが、ロンプラにはもう一社名前があり、カッセセに事務所があるので、カッセセに行って聞いてみることにした。
昨日カッセセに着くとフォートポータルで出始めた熱が、酷くなり39℃まで上がってしまった。ホテルのスタッフにツアー会社を聞くとホテルに呼んでくれ、レセプションで話をすることができた。男はレンタルに登山靴や寝袋、暖かい服も加えて、全て込みで1400ドルだといった。やはりそんなものかーとガッカリしたが、「予算がないんだ」と言うと「じゃーいくらだ?」と言うので「900ドルだ」と言うと、首を傾げた。
「せめて1000ドルは出せないのか?」と言うので「900が上限なんだ」と言うとちょっと待てと言い電話を始めた。高熱でもう話をするのがしんどいので、そろそろ決められないとまずいーと思った。男はしばらく話をしたあとに、電話を切って、「オッケーだ」と答えた。
予想外に値段が落ちて、これなら行ってみようかなとおもった。しかし、熱が39℃もあるので、取り合えず病院に行くから、出発は早くとも明後日以降だと伝えて別れた。男は「カッセセから国立公園までは自力で来い」と言うので、「それも含むようにボスに話してくれ、含まなければ行かないよ」と言って病院へ向かった。
カッセセには大きな病院はなく、ホテルから歩いて5分の所にあるクリニックに駆け込んだ。太っちょの女医は体温計で熱を計り、血圧と脈を見てから、血液検査の為に採血をした。そして、熱を下げるために臀部に注射を一本。ジプチの時と同じやつだ。これを打つと直ぐに熱は下がる。
しばらくすると、血液検査の結果がでて、マラリアではないことが分かった。白血球の数が落ちてるようで、女医は多分食べ物からの感染症じゃないかと話した。隣の看護婦は何やら注射の用意を始めている。そして、腕をゴム手袋で縛ってから注射を打つ直前に「この辺りはマラリアが酷いからマラリアの予防薬も打つよ。注射と飲み薬を3日間飲めばいい。あとは抗生物質の注射ね」マラリア予防薬は頼んでないよと言うが、この辺の人は皆、同じ予防薬を定期的に打ってるよという。針も一回打つだけで、両方の薬を入れられるからと言われ、まーいいかなと腕を差し出した。まず、マラリア予防薬を2本注入。そのあと立て続けに抗生物質を注入した。
注入が終わると急に気持ち悪くなり、目眩が始まった。そして、足と腕が痺れてきて、大量の汗が出始めた。吐き気が酷く、バケツをもらい何度も吐いた。痺れは全身に広がってきた。顔から滝のような汗が流れている。これはヤバイなと思ったが、ドクターは出掛けてしまったらしく、看護婦はドクターに電話をかけるがつながらない。看護婦は薬のアレルギーだという。しばらくして吐き気が収まり、今度は下痢が襲ってきた。トイレに篭り今度は下痢と戦う。その間も額から汗が床にボタボタ流れ小さな湖を造った。これは昔、中米で拳銃強盗にあっとときよりヤバイと思ったが、20分もするとなんとか痺れが引いてきた。下痢も出しきると一段落したのでベッドに戻り、横になった。なんとか乗り越えたようだ。ようやく看護婦がドクターに連絡が取れたようで、患者は安定しましたと報告していた。
酷い脱水症状になっていたので、点滴をつなぎ、二本打ち終わると気分もだいぶ良くなってきた。
ドクターも戻ってきて、「アレルギーあるって何で言わなかったのー」とふんぞり返って笑っている。はち切れんばかりに出っ張った腹をぶん殴ろうかと思ったが、そんな力はもはや出ない。
結局アレルギーはマラリア予防薬が原因か抗生物質が原因か分からないので、マラリア予防の飲み薬は飲まないことになった。そもそも頼んでないし。抗生物質の飲み薬も注射したものとは違う物に変えた。今度のはそんなに強くないらしく、これから8日間飲み続けることになる。ドイツ製と聞いて、なんとなく安心感がある。ちなみに変える前のはMade in China。
この病院はヤバイなと思ったが、抗生物質さえ飲めば終わるだろうと薬をもらってフラフラしながら宿へ戻った。このときはこの病院と長い付き合いになるとは思いもしなかった。
登山の詳細はカンパラの宿でツアー会社のパンフレットがあり、詳しく見ることができた。この山は国立公園の入り口からかなり距離があるので、スタンレー山の最高点マルガリータピークに登頂するには最低1週間必要なこと。国立公園の中には無人の小屋しかないので、ガイド以外にコック、ポーターがかなりの人数必要なことが分かった。またキリマンジャロのように大量のツーリストが来るわけではないので、装備のレンタルが乏しい。この会社が用意するのはアイゼン、ピッケル、ハーネス、ロープのみとなっている。そして料金は3人以下の場合1200ドルプラス国立公園入園料とある。入園料は1日35ドルなので1週間で245ドルだ。キリマンジャロに登るより高い!
流石にこの値段では登れないなーと思ったが、ロンプラにはもう一社名前があり、カッセセに事務所があるので、カッセセに行って聞いてみることにした。
昨日カッセセに着くとフォートポータルで出始めた熱が、酷くなり39℃まで上がってしまった。ホテルのスタッフにツアー会社を聞くとホテルに呼んでくれ、レセプションで話をすることができた。男はレンタルに登山靴や寝袋、暖かい服も加えて、全て込みで1400ドルだといった。やはりそんなものかーとガッカリしたが、「予算がないんだ」と言うと「じゃーいくらだ?」と言うので「900ドルだ」と言うと、首を傾げた。
「せめて1000ドルは出せないのか?」と言うので「900が上限なんだ」と言うとちょっと待てと言い電話を始めた。高熱でもう話をするのがしんどいので、そろそろ決められないとまずいーと思った。男はしばらく話をしたあとに、電話を切って、「オッケーだ」と答えた。
予想外に値段が落ちて、これなら行ってみようかなとおもった。しかし、熱が39℃もあるので、取り合えず病院に行くから、出発は早くとも明後日以降だと伝えて別れた。男は「カッセセから国立公園までは自力で来い」と言うので、「それも含むようにボスに話してくれ、含まなければ行かないよ」と言って病院へ向かった。
カッセセには大きな病院はなく、ホテルから歩いて5分の所にあるクリニックに駆け込んだ。太っちょの女医は体温計で熱を計り、血圧と脈を見てから、血液検査の為に採血をした。そして、熱を下げるために臀部に注射を一本。ジプチの時と同じやつだ。これを打つと直ぐに熱は下がる。
しばらくすると、血液検査の結果がでて、マラリアではないことが分かった。白血球の数が落ちてるようで、女医は多分食べ物からの感染症じゃないかと話した。隣の看護婦は何やら注射の用意を始めている。そして、腕をゴム手袋で縛ってから注射を打つ直前に「この辺りはマラリアが酷いからマラリアの予防薬も打つよ。注射と飲み薬を3日間飲めばいい。あとは抗生物質の注射ね」マラリア予防薬は頼んでないよと言うが、この辺の人は皆、同じ予防薬を定期的に打ってるよという。針も一回打つだけで、両方の薬を入れられるからと言われ、まーいいかなと腕を差し出した。まず、マラリア予防薬を2本注入。そのあと立て続けに抗生物質を注入した。
注入が終わると急に気持ち悪くなり、目眩が始まった。そして、足と腕が痺れてきて、大量の汗が出始めた。吐き気が酷く、バケツをもらい何度も吐いた。痺れは全身に広がってきた。顔から滝のような汗が流れている。これはヤバイなと思ったが、ドクターは出掛けてしまったらしく、看護婦はドクターに電話をかけるがつながらない。看護婦は薬のアレルギーだという。しばらくして吐き気が収まり、今度は下痢が襲ってきた。トイレに篭り今度は下痢と戦う。その間も額から汗が床にボタボタ流れ小さな湖を造った。これは昔、中米で拳銃強盗にあっとときよりヤバイと思ったが、20分もするとなんとか痺れが引いてきた。下痢も出しきると一段落したのでベッドに戻り、横になった。なんとか乗り越えたようだ。ようやく看護婦がドクターに連絡が取れたようで、患者は安定しましたと報告していた。
酷い脱水症状になっていたので、点滴をつなぎ、二本打ち終わると気分もだいぶ良くなってきた。
ドクターも戻ってきて、「アレルギーあるって何で言わなかったのー」とふんぞり返って笑っている。はち切れんばかりに出っ張った腹をぶん殴ろうかと思ったが、そんな力はもはや出ない。
結局アレルギーはマラリア予防薬が原因か抗生物質が原因か分からないので、マラリア予防の飲み薬は飲まないことになった。そもそも頼んでないし。抗生物質の飲み薬も注射したものとは違う物に変えた。今度のはそんなに強くないらしく、これから8日間飲み続けることになる。ドイツ製と聞いて、なんとなく安心感がある。ちなみに変える前のはMade in China。
この病院はヤバイなと思ったが、抗生物質さえ飲めば終わるだろうと薬をもらってフラフラしながら宿へ戻った。このときはこの病院と長い付き合いになるとは思いもしなかった。