2015/AUG/21 「ウランバートル」

目が覚めると外はもう明るいようだった。下のおばさんはまだ寝てるようなので起こさないように通路に降りて、車両の端へ行き朝日を眺めた。乗客は次々と起き始めた。トイレで歯を磨く人や、化粧を始める女性、車内は急にあわただしくなった。もうすぐウランバートルに着くということだろう。

電車はウランバートルの手前の駅で一度止まった。前のコンパートメント席の男性と女性はそこで降りていった。下のおばさんも起きたのでベッドを座席に戻してコーヒーを飲んだ。

コンパートメント席の若い女の子が急に日本語で「日本人ですか?」話してきた。彼女はもう一人の女性は自分の母親だと紹介した。母親は「モンゴルに何しにきたか?」「結婚してるか?」「何歳か?」と色々質問をし、それを娘が訳した。驚くことにかなり上に見えた母親とは同じ歳だった。母親はドンドンテンションが上がり「ウランバートルから何処に行くのか?」と聞かれ、決まってなかったが「カラコルム」と答えると「一緒に行かないか?」と言ってきた。「でもウランバートルに住んでるんだよね?」と聞くと、「そうだ」という。わざわざ一緒に行ってもらわなくても行けるので丁重に断る。

そうこうしてるうちに電車はウランバートルについて、乗客は一斉に外にではじめた。その親子と一緒にプラットフォームに降りて、歩き始めた。プラットフォームにはゲストハウスの客引きがたくさんいて、チラシを渡された。母親は「宿はあるのか?」といい、「ホンゴルゲストハウス」というと、迎えの車があるから送ってくれるといった。

駅から出ると車が待ってて、運転席の旦那らしき男に誰だコイツという目で見られたが、母親はお構いなしに乗れ乗れとジェスチャーした。母親はうちに泊まれと言ってきたが、家は中心部からかなり遠そうで断った。何より3日連続夜行移動のあとにこの母親のテンションはキツいと思った。

ゲストハウスの前で下ろしてもらい、お礼を言って帰ってもらった。だがホンゴルゲストハウスはまさかの満室で、駅でもらったチラシのトップツアーゲストハウスに行ってみることにした。ドミで17ドル朝食付き。最安値の部類だ。同じ部屋にはドイツ人の男二人、韓国人の女の子が寝ていた。ドイツ人二人はアンディとパトリックといい、ちょうどウランバートルから北西を廻るツアーから帰ってきたところだと言った。彼らは2日後にゴビ砂漠にまたツアーで行くらしく、他にスペイン人カップルがいるから今4人だが、5人になればもっと安くなるので加わらないかと誘ってきた。「考えるよ」と答えて、とりあえず久しぶりのシャワーを浴びた。

あーービールが飲みたい。



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