2015/JUN/19 「チームワーク」

翌朝起きてホナイ*から出ると村の人たちがなにやら前の芝生に布を敷いて準備をしていた。コテカのおじいさんたちもさすがに朝は冷えるようでスウェットやジャンパーを着ている。しばらくすると布の上にコテカ**やら髪飾りなどのお土産がずらりと並べられた。ここは本当に観光客用にできている村のでようでげんなりした、子供も母親も写真を撮ろうとするとお金と言うし、ほとんど笑うこともなかった。

ガイドが朝食のコーヒーとパンを用意して、3人で外で食べ、荷物をまとめて出発した。ガイドにもう少し1日に歩く距離を増やすようにマーチンが話をした。

その日は何度か川を渡り、その度に谷からの登りがありきつかった。昼くらいに大きな村に着いたが、マーチンはなるべく先まで行きたいようでみんなを説得してすこし休憩しただけで出発した。ガイドはここで泊ろうと思っていたようで、反対したが前日が2時間しか歩かなかったので今日はもっと歩くということで納得した。どうやら彼らはあまり歩きたくないようで6日というのも彼らのペースでの話で4日くらいに短縮できそうだった。


さらに2時間くらい歩いたところで昼食を取った。この2時間は腹が減って力が出なくてしんどかった。ポーター達も文句を言いはじめ、途中何度も座り込んで抵抗した。


ガイドたちが飯の準備をしてるときにその家の人達が小屋に来て、一緒にガイドたちと火を囲んでお茶を飲んだり、村で取れたアボカドを買ったりした。コテカをつけたおじいさんも火にあたって、なにやらガイドと話をしている。キリセとは明らかに違う空気でようやく奥まで来たのかなと感じられた。マーチンは外で不機嫌そうに飯を食べ、イケジーは村人の写真を撮るのに夢中だった。このパーティーはお世辞にも良いチームワークとは言えなさそうだ。

飯の後にガイドとポーターを説得してさらにもう二つ先の村まで進んでその日は足を止めた。村にはトレッキング客用のトタン屋根の家があり、そこで寝ることになったが、ガイドたちは前日同様に調理小屋で寝るようだ。その村の人たちはとてもフレンドリーではじめはカメラを向けると逃げてた子供たちも最後はみんなで集合写真を撮るまでにいたった。子供たちは遅くまで遊んで欲しいようでずっとまわりをうろちょろし、こっちを見ていた。ただイケジーは写真を撮るのが強引で相手が怒ってしまってもお構いなしという無礼者なのでどの村でも基本的に嫌われていたし、マーチンは常に機嫌が悪そうで笑わないので村人は近寄らなかった。この二人は1ヶ月の休暇でパプアの少数民族を見にきているらしく、基本的に自分たちの目的が達成できればいいという感じで、コテカを着けたダニ族の写真をとることとトレッキングで身体を動かすこと以外には興味を示さなかった。


夕食後チェコ人たちが部屋に帰った後にガイドたちとトランプをした。彼らは昨夜から賭けトランプをしているようで、大貧民に似たゲームをしていた。ポーターの一人に教えてもらいながら参加したが、ルールがかなりランダムでほとんどポーターにやってもらう感じになってしまった。

* 自分でググりましょう。
**  自分でググりましょう







Recomend Posts

2017/APR/21 「最後の町」

日本へ帰る便は土曜日の昼にマドリッド発だったので、マドリッドには泊まらずトレドで 2 泊して、土曜の朝に直接空港へ向かうことにした。 マドリッド、トレド間は 30 分おきにバスがあり交通の便がよい。 トレドはスペインの有名観光地で、とても綺麗な町だ。スペインには何度も来てい...