2015/JUN/25 「PNG」

ヴァニモまで乗せてくれるといっていたサラの会社へ8時半に着くために7時にパンとコーヒーのホテルの朝食を食べ715分にホテルを出た。すこし雨が降っていたが歩いているうちに止んだ。
サラはパプアニューギニア大使館で偶然会ったインドネシア人で彼女は会社の社員のVISA申請に来ていた。昨日VISAの受け取りに行ったときにまた会って、社員たちも今日パプアニューギニアへ会社の車で向かうと言うので乗せてもらえないか頼んだのだ。

会社は住宅街の中で見つけづらかったが、スクーターに子供を乗せたおばさんが途中で乗せてくれ3ケツで連れて行ってくれた。最近親切に触れることが多いなーとワメナとの違いを実感した。

会社は入り口から人であふれていて、中は多くの人が床で寝ていた。「サラはいる?」と聞くと上のオフィスだと言われ階段で上がる。上の階も大勢の人が寝ていたが、一角に仕切られた部屋があり、そこにサラは座っていた。サラに「おはよう」と話しかけるとかなり驚いたようで「迷って来れないかと思った」と言った。横にいた中華系の若い男を指して、「これがボスだよ」と紹介してくれた。気弱そうな感じだがPNGで植林と木の輸出をしているそうだ。

明日ヴァニモからの飛行機に乗りたいんだというとボスは1週間くらいヴァニモからの飛行機はないと言う。「え?そんなはずは無いんだけど」とサラにいって、サラのPCで確認したいと言うといいよと貸してくれた。Skyscannerでしらべると明日ヴァニモ発のエアニューギニが出てきた。なんの脅しだと思いながらサラにあるよと言うと、サラ「あら、そう」とだけ答えた。

9時半くらいにドライバーだという男がきて、荷物を積みこみランクルに乗り込んだ。どうやら空きがあったから乗せてくれるのではなく、無理やり乗せてくれたようで、後部座席に4人横並びで乗った。後ろはみんなの荷物で満載でなんでこいつが乗ってくるんだという視線が痛かった。だたドライバーは挨拶程度の日本語を話し、途中揚げバナナを買ってくれたり何かと親切だった。

10時に会社を出て、途中スーパーに寄り、みんなタバコやらお菓子を買って国境に向かった。なせかみんな傘を買っているのが不思議だった。

国境に着くとイミグレーションで100,000Rs払うように言われた。中に入りパスポートを見せると判子を押して日付を書き足した後に「100,000RSだ」と言われた。このことかーと一瞬払おうかと思ったが、「イミグレでお金を払うなんて聞いたことがない。レシートをくれ」と言うと「レシートはない」「じゃ名前を教えてくれ。後で大使館をとおして確認する」と言うとなにやら怒り出し、パスポートを取り上げようとしたので奪い返す。なにやらインドネシア語で怒って言ったが何を言ってるかはわからなかった。車に戻るとみんなから冷たい目線を浴びた。「インドネシア人も50,000Rs外人は100,000Rs払うルールなんだ」と言われた。ドライバーに話すと「お金を払うのがおかしいのは知ってる。でもしょうがないんだ」といった。「一応判子はもらえた」というとすこし驚き「じゃーノープロブレムだ」と言って、PNG側のイミグレへみんなで向かった。

PNG側の会社が手配したランクルはすでに人が乗っていて助手席と2列目に7人が乗る必要があり、乗り合いバンを使ってくれと言われた。これ以上迷惑をかけるのもと思い、国境まで送ってくれたお礼を言って、乗り合いバンに乗り込んだ。

PNGの人は意外にきれいな格好をしていて、わりと近代的なんじゃないかと思ったが、国境からの乗り合いバンはヴァニモまで2回河を渡る必要があった。PNGはインフラがおそろしく未発達でヴァニモからは道路はなく、他の町へは飛行機で飛ぶ必要があった。

ヴァニモに着くと野外市場のような開けた場所に止まって、みんなバンを降りた。運ちゃんに「ヴァニモか?」と聞くと「そうだ。」と答えた。とりあえず「お金が無いからバス代が払えない。ATMを教えてくれ」と言うと、「乗せてってやるから待ってろ」と言って銀行前に連れて行ってくれた。「この後何処に行くんだ?」と聞かれて「一番安い宿」と言うと、「親戚がやってるバンガローがバロー村にあって50キナだ」と言う。50はここでは安いなと思い「そこに泊りたいというと」「市場からバスで行ける」と教えてくれた。

ATM1000キナほどおろしたが、手数料15キナ取られた。とんでもなく高い手数料だ。運転手にお礼を言ってバス代10キナを払った。明日のマダン行きの航空券を予約しに行こうとすると、運ちゃんはエアニューギニのオフィスまで乗せていくといい、またバンに乗り込んだ。

エアニューギニのオフィスは冷房が効いていて、丁寧な受け答えのパプア人女性が2名カウンターに座っていた。明日のマダン行きを聞くと650キナだと言う。PNG大使館の警備は400-500と言ってたのに高いなーと思い。「もっと安いのは無いか?」と聞くと「Travel Airという航空会社があるから聞いてみたら」と行き方を教えてくれた。近くなので歩いて向かっていると道にいる目の合う人みんなが挨拶をしてくる。そのほとんどは握手もしてくる。なんだかとてもフレンドリーだ。黒人100%で道端に座ってボーとしてる人がおおいので一見かなり危険に見えるがすごいウェルカム感だ。

まっすぐ歩いて曲がり角に立ってるおじさんに道を聞くとそこの建物だと教えてくれた。何処から来たんだと言うので「Japan」というと「おおー」と喜び、「昔、日本企業で働いてた」といって「おはようございます!ピサです!ハイ!ハイ!」と威勢よく日本語を披露したが知ってるのはそれだけのようだった。

Travel Airのオフィスはエアーニューギニに比べると3ランクくらい落ちた設備と対応でホントに飛行機飛ばせるの?という感じだったがマダンまで530キナだった。ただし明日は無く、明後日の昼の便と言われた。時間はあるのでそ航空券を買いたいと伝え、すぐに発券してもらった。隣のおばさんが発券中ずっと「それは格安よ」と話しかけつづけてきたのでたぶん安いのだろう。おばさんにマダンからカルカルアイランドに行くと言うとカルカルアイランドに親戚がいるからいったらたずねなさいと名前と住所をノートに書いてくれた。

お礼を言って外にでて、マダンに飛ぶ前にインドネシア大使館でVISA申請を済ませてしまおうと思い、さっきの角のおじさんに聞きに行くと、「まっすぐ行って、右に曲がりしばらくしたら、また右だ」と教えてくれたが、それだけでは物足りないようですこし離れて話をしている3人組みに話しかけガイドをするように話をつけた。「俺は今仕事中でここを動けないけど、こいつが連れて行くから安心しろ」といい。3人組の一人を指差した。どうやら車の誘導の仕事でその角から動いてはいけないらしい。紹介された3人組の一人に連れられまっすぐ歩いてるときに何度も手を振ってきたが、その角から離れることは無かった。

インドネシア大使館はすでに閉まっていたが、警備に頼むとスタッフを呼んでくれた。申請受付は午前中だといい、明日朝申請すれば明日の午後にVISAをくれると約束してくれた。とれも丁寧な対応でディリのインドネシア大使館とは同じ国の大使館とは信じられなかった。とりあえず用事はすべて済んだので宿を探さねばと案内してくれたパプア人と市場前の乗り合いバン乗り場へ戻った。するとまた何処へ行くんだと回りに人だかりができ、「バローバンガロー」と言うと、「あっちのバス停だ」と連れて行ってくれ、そこのバス待ちの人に聞くと間違いなさそうだった。みんなにお礼をいい「もう大丈夫だから」と解散してもらった。バス待ちのおばさんは「ここからは私に任せろ」といわんばかりに「ここでしばらく待ってなさい」と言った。しばらくするとマイクロバスが停まり、そのおばさんが運転手に話をし始めた。「これでいいの?」と聞くと乗りなという仕草をしたのでバックパックを背負ったまま乗り込んだ。するとおばさんは「これは私が働いている身体障害者施設の車だからタダでバローバンガローまで送ってあげる」と言う。みんなすごい面倒見の良さだ。

車は途中の村で何人か降ろした後にバローバンガローに着いた。宿はおんぼろのリゾートバンガローのようだった。スタッフに値段を聞くと55キナだと言う。聞いてたより5キナ高いなと思ったがすでに5時だったので部屋を見せてもらった。部屋はかなりぼろぼろで窓の網戸も破れ放題だった。外にある共用のトイレシャワーはかなり使うのをためらう代物で水は無いからタンクから自分で水を持って入ってくれと説明された。隣の小屋は共用キッチンだと言われたが、火は薪を燃やさなければならないので保温ジャーのお湯くらいしか使えないと思った。電気、ガス、水道は無く、7時くらいに発電機を回すから部屋の電気はつくよと言われた。55キナは2500円くらいで今までで一番高い宿ということになるなーと簡単に計算できた。あのシャワー室は使いたくないなーと思いバケツ3つにタンクの水を汲んで、水着に着替え、外で体を洗った。バンガローのほとんどはオーナー家族が使っていて、空いているのは4部屋くらいだったが現地人の家族が一組いるだけで他には客はいないようだった。

保温ジャーのお湯でジャヤプラのスーパーで買ったカップラーメンとパン、サバ缶を開けて食べた。なんとかすべてのやるべきことを済ませたという安心感と長い一日からの疲労で睡魔に襲われたが、このへんはマラリア汚染地帯だということを思い出して、蚊取り線香を焚いて、長袖長ズボンに靴下を履いてベットに横になった。










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