2016/FEB/6 「アッレ」

約束の朝7時にバスターミナルへ行くと子供ガイドのバグは既に待っていた。ホッとしたが、頼んでいたディメカでのブルジャンプは一人2000ブル必要だと言ってきた。昨夜、出せるのは一人700までだと伝えたのに3倍ちかい値段だ。

これは交渉の余地が無いなと思って「ブルジャンプはもういいよ」と伝えた。だか、よく考えるとブルジャンプのアレンジができないのなら、彼とディメカへ行く必要はない。ディメカのマーケットだけなら、自分達でバスで行けば済む。バグに「マーケットだけだから、自分達だけで行くよ」と伝えると、突然怒りだし「日本人はいつもそうだ!約束してもすぐに破棄するし、変更する!もう二度と手伝わない!」と言い、向こうへ行ってしまった。「ブルジャンプもアレンジできるというから、頼んだけどマーケットだけになったので、昨日の話とはそもそも違うよね。それにまだジンカにはいるから、ムルシ族の村に行くときにガイドとして雇えるかもしれない」と言うが、全く聞く耳を持たずに「約束を破るのは日本人のカルチャーなのか?」といい、そっぽを向いてしまった。すこし悪いなと思ったが、ディメカ行きのバスはすぐに出るので、乗り込んだ。

ディメカに着くと、まだ時間が早いせいか、人もまばらだった。マーケットは予想よりはるかに小さく、ロンプラの勧める3大マーケット(ディメカ土曜、トゥルミ月曜、カイヤファール水曜)もあてにならないなーと思った。午後を過ぎるとハマル族がどんどんマーケットに現れ、市場は人でいっぱいになった。ハマル族はかたまって座り込んでいる人が多く、そんなに買い物をしてるようには見えなかった。

ディメカから戻ると、あんなに怒っていた子供ガイドのバグが現れ、「ムルシ族の村に行くのか?車を用意できるぞ」と笑顔で話しかけてきた。「バスで行きたいから手伝ってくれ」と言うと「今は警察のチェックがあり、見つかると逮捕されるのでできない。車と運転手を雇え」と言う。車はミニバンで1800ブル、彼のガイド料200ブル、国立公園を通るのでその入場料210、警察のエスコート110ブル、村の入場料200ブルとかなり高額になる。すると、他に二人組の客引きが現れ、「スペイン人が一人、一緒に行く人間を探している」といい始め、バグと揉め始めた。バグは二人組に小突かれている。しばらくすると、話しは着いたようでバグは何処かへ消えて、その二人組がスペイン人の所へ案内することになった。ここの客引きは弱肉強食だ。

スペイン人は、昨日夕飯を食べたオリット ホテルで夕飯を食べていた。彼はスペイン人ではなく、アッレというイタリア人で、6ヶ月間エチオピアだけを旅してるらしい。ムルシ族の村の話をすると、明日ではなく数日後に行こうと考えていると言い、「では、しょうがないね」といい、別れようとすると、名前とメールアドレスの書かれた紙をくれた。裏を見ると「Do not go with car. Wait for me for 5minutes . Will explain 」書かれていた。どうやら、この客引きに聞かれたくない話があるようだと思って、レストランを出た後に、客引きを置いて、また戻った。彼は「車で行く必要はない。バスで行ける」と言った。「ホントか?」と言うと、「客引きが来るのでホテルに帰ってから、どちらかのホテルで会って話そう」と言い、二人でレストランを出た。客引きはどうしたんだ?といった目で見ていたが、「彼もホテルへ帰るから一緒に帰ろう」と言って、皆でホテルの方へ歩き始めた。

ホテルの前で客引きに「もし明日車が必要なら、今夜電話するよ」と言ってまいた。暫くすると、アッレが訪ねてきた。彼は「ジンカで友達になったエチオピア人がバスで問題なく行けると言っていた。彼の兄弟はムルシの村に住んでるから、村ではその兄弟が案内してくれる」と話し、その友達に明日行っても問題ないか聞いてみると電話を始めた。電話が終わると「兄弟に連絡がとれないから、明日の朝8時にホテルまで来て説明すると言っている」と言った。8時に来て話をはじめたらバスに乗るのは早くても9時だ。そんなに遅くにバスはあるのだろうか?アッレに聞くと「友達はバスは頻発してると言っていたから大丈夫だろう」と言うので、その時間に会うことにして別れた。少数民族巡りは不確かな情報の積み上げたような上を歩かなければならない。彼を信じたのが吉とでるか凶と出るかは明日にならないとわからない。











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