2016/FEB/4 「アルバミンチ」

アルバミンチは小さな町で物価も安く、過ごしやすい所だった。宿の下のレストランでは近くのアバヤ湖とチャモ湖で捕れる魚のフライが、生ビールを飲みながら食べられた。フルーツジュースを飲める店も多く、マンゴーアボガトジュースが12ブルと、今までのどの町より安かった。


アルバミンチから山を上ったところにドルゼ族の村とマーケットがあるというので、行ってみることにした。相変わらず、宿から一歩出ると客引き達に追いかけられるが、足を止めずにバスターミナルまで行き、ドルゼ族の村、ハイゾに行くバスに乗り込んだ。

ドルゼ族は見た目はそんなに奇抜ではないが、女性は鮮やかな色のスカートをはいていて、マーケットは活気があり、カラフルマーケットと呼ばれていた。

マーケットの先にまず、村を見に行くことにしていたか、マーケットに差し掛かると3人ほど男が乗ってきて、「ガイド協会に行ってお金を払え」と言ってきた。まだマーケットを見るとも言ってないのにスゴい剣幕だ。仲良くなった隣のおじさんが応戦して、三人組を撃退してくれた。南部に入ってからは自称ガイド達が嘘ばっかり言うので、本当にお金を払わないといけないのか判断が難しくなった。基本的に払う必要があるなら払おうと思っていたが、必要でもないのにガイドが必要だとか、タダなのに入場料が必要だといってくる。そもそも呼んでもないのにひっきりなしにそういう輩が寄ってくるのでかなりウザイ。こういうのでみんな疲れてしまうのだろう。

少し進んだ所でハイゾー村だと言われてバスを下ろされた。目の前には大きなバナナの皮でできた家があり、来る途中にあった藁の小屋とは明らかに構造の異なるものだった。10m位はあり、内部も前室と主室からなり、さらにパーテションで主室の中に部屋が作られていた。

入村料を払い、ガイドは断った。彼らはバナナの葉からパンを作っていて、作り方を見せてくれ、できたものを食べさせてくれた。味はインジュラに似ていて一口で充分だった。お酒も振る舞ってくれたが、土臭くて酷かった。

村を出てから、バスで来た道を歩いてもどり、マーケット入り口に来るとまた男達が「マーケットには入場料が必要だ」と言ってきてが、無視してマーケットに入ると追ってはこなかった。多分入場料は不要だ。

マーケットはなかなかの活気で大きな芝生の広場に沢山のドルゼ族の女性がフルーツや穀物、中国製の洋服や靴を売っていた。周りには掘っ立て小屋の茶屋がたくさんあり、男達は中で座っている。ドルゼ族の女性はあまりフレンドリーでなく、買い物をする意思を見せなければ特に笑顔も挨拶も無しで、話しかけてもちゃんとした返事はない。子供達は外国人を見るとすぐに集まってきて、収集がつかなくなる。男達は店の中から呼んできて、酒盛りの輪に加えられ、すぐに溶け込めた。いつも通りの出身、名前、年齢、エチオピアは始めてか?などの質問をされ、こっちも似たような質問を返した。隣の白髪の男は50位に見えたが、35歳と年下だった。この分だと、そっちの60位に見える男は同級生かもしれない。アフリカ人の年齢はわからない。

暫くマーケットを見て、5時過ぎに通りかかったアルバミンチへ戻るバスに乗ることができた。バスは下り坂を何度も折り返しながら湖へと降りて行く。夕日を浴びるサバンナと湖はとても綺麗だ。

ホテルのオーナーが色々よくしてくれるので、夕飯はホテルのレストランで食べ、お金を落としてあげようと決めていたので、いつも通りレストランで夕食を取った。ここの名物らしき、ティップスとビールを頼んだ。焼いたヤギ肉が鍋に山のように盛られ、その下から炭火で暖められていた。先日食べたフリッター同様、ビールにピッタリで旨かった。アルバミンチは通りすぎるには勿体ない町だ。












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