2016/JUN/18 「リロングウェ」

ムランジェ山からは山小屋で会ったドイツ人とモザンビーク人が車でブランタイアまで送ってくれることになった。モザンビーク人の方も、ヨーロッパ系だが、モザンビーク生まれで、ムランジェからそう遠くない僻地で砂糖の生産をしているらしい。

アフリカの東部、南部は車で色々と回ったらしく、色々な情報をくれた。彼にアフリカの未来を聞くと、「アフリカは経済成長率こそスゴい数値だが、基本的には資源を売り飛ばしてるだけだ。なにかを作ることを学ばないので、資源が底をつけば終わりだ」と答えた。「よく、次はアフリカと言うが、正直そんなことはないと思うよ」と言った。ダイヤモンドや金が取れるが、ベルギーやロンドンで加工され数十倍の価値がついて、売られていく。大量の木材を中国へ輸出してるが、家具にするのは中国といった具合だ。それらの恩恵を受けられる限られた人たちは、最新の携帯電話や車を手に入れて、裕福になり、ふんぞり返っている。また、教育レベルが極端に低く、アフリカには本当の民主主義はないとも話した。何処かで聞いた話だと思ったらパプアニューギニアだった。中東のように発展できないのは、アフリカ人がバカなのか、石油ほどの利益がでないかのどちらか、もしくはその両方なのだろう。


その日は遅くに、ブランタイアの前に泊まっていた宿に戻り、翌朝のバスでリロングウェに向かった。


リロングウェはマラウィの首都なので、期待していたが、信じられないくらいショボい首都だった。町の中核はショッピングモールで、それもチェーンのスーパーやレストランが入っているだけで、特に驚きはなかった。町の中心を流れる川では、裸で体を洗ってる男たちや洗濯をする女たちが、手を振ってくる。バスターミナルがある川の東側は、汚いスーパーや商店が並び、青空市場では洋服を持った売り子が通路の両脇に立ち並んで迎えてくれた。安宿の集まるバスターミナル周辺は、地方からの物売りが集まるようで、早朝にはマラウィ湖でとれた小魚の乾物を売りに来た人でごった返した。

世界最貧国の一つとして、よく登場するマラウィの首都は、発展にはまだまだ長い歳月が必要そうだ。







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