2016/MAY/6 「船オーナー アミン」

昨日、再度、船の船長に会いに行くと、船長は出航日は船のオーナーのアミンに聞いてくれと意見を変えていた。アミンとは港のゲートで一度会っていたが、ダルエスに着いてすぐ携帯を盗まれたらしく、教えてもらった電話番号は彼の奥さんのものだった。何度か電話をしたが、奥さんが「今はいない」と言うだけでラチがあかない。

今朝、いつもの屋台でフライドポテト入りオムレツを食べてから、電話してみるとついにアミンが出た。船はいつ出るのか尋ねると、「火曜か水曜だ」と答えた。「土曜じゃなかったの?」と聞くと「海流が強くて出られない」と言う。やはり、あの船で外洋に出るのは危険なのだろう。でも、出航が延びるのは、やることの無いダルエスサラームの滞在が延びるので悪いニュースだ。

再度値段の確認をすると「330,000シリングだ」と船長の言った値段より30,000シリング高い値を言ってきたが、オーナーだし、多分こっちが正しいのだろう。「それで、往復分のチケットを発行してやる」と言った。帰りのチケットがなければコモロには入国できないらしい。「VISAはアライバルで取れるんだよね?」と聞くと「ダルエスで取っていったほうがいいだろう」と言った。まだ聞きたいことがあったが「船には四人までしか乗れないから、早めに金を払わないと乗れなくなるぞ」と言って、電話は切れた。こういうのが彼を信用できなくする。

その後、彼の泊まってるホテルの名前と住所が携帯にメールされてきた。オフィスもなく、ホテル住まいのこの男に出航前にお金を渡すべきかかなり悩んだ。どうみても怪しい。でも他に信用できる人間もいないし、チケットオフィスなど無いので彼から買うしかない。

取り合えず会ってみようと、彼のホテルへ行くとこにした。ホテルは近かったのですぐに見つけられたが、アミンは外出中だった。ホテルのレセプションに聞くと、もうこのホテルに2ヶ月泊まってると言う。彼はコモロ人なのかも分からないが、船のオーナーなので実際に船に乗るわけでは無いはずだ。なぜ、ホテルに住んでるのだろう。しかも、このホテルはダルエスサラーム最安と言われるYWCAよりもさらに安かった。結局、アミンは捕まらないので帰ることにした。

夜になると宿の周りには炭火焼屋台が並んだ。前に泊まっていたYWCAの周りは、屋台も食堂もなく、夕飯にいつも困っていたが、今回の宿は、インド人がやたらと多いエリアで、食べ物が豊富だ。タンドリーチキン風のスパイスに漬け込んだチキンの炭焼が食べられるし、インド人がフライパンを振る屋台もあって、チャーハンや焼きそばが中華レストランより安く食べられた。昼間はピラウの屋台がでて、安く食べれたし、町中にはコーヒーを売る人が徘徊していてどこでも100シリングでコーヒーが飲めた。着いたときは本当に不便な町だと思ったが、ダルエスサラームの町は徐々に住みやすくなってきていた。










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