2015/SEP/19 「キノコの森」

エストニアは調べてみると、タリン以外では島と国立公園が有名らしい。

ラヘマー国立公園はタリンのすぐ近くにあり、アクセスが良かった。公園自体はかなり広範囲だが、その中で興味のある湿地帯だけなら、日帰りできそうだったので、宿は移動せずに行ってみることにした。

朝、朝食を食べ、同じ材料でサンドイッチを作って、フルーツと水と一緒にサブバックに入れた。バスはバスターミナルでなく、駅前から出発なので楽だ。乗るときに伝えていたので、運ちゃんは公園へ入るT字路で降ろしてくれた。

湿地帯は木の桟橋が架けられて、よく整備されていた。天気は曇りですこし風が出ていたが、草花が風に揺られて、湿地帯にはぴったりの雰囲気を醸し出してくれた。入り口付近には団体が固まって歩いていたので、抜かしてすこし早足で歩いて距離をとった。しばらく行くともう周りには誰もいなくなって、見渡す限りの自然の中にいた。針葉樹林の間を縫うようにはしる湿地帯の池は空を反射し、赤や黄色のコケが地面を覆い、その上に紅葉した草が生い茂り、とてもカラフルなランドスケープを作っていた。さぞかし空気も美味しいだろうと大きく深呼吸をしてから、桟橋をどんどん歩いた。

2時間くらい歩くと桟橋が終わり、森の中の道がすこし続き、1本の道路に出た。そこにはベンチがあり、車が数台停まっていた。きっとここから歩き始める人もいるのだろう。
ベンチに座り、サンドイッチとプラム、平らな桃をひとつずつ食べた。道がわからなかったが、道路の反対側の道を進むことにした。そこはトレッキングルートというよりは車の轍が森の中へ続いていた。とりあえず、北へ向かって歩くことにした。7キロも行けば幹線道路に出られるはずだ。

奥へ進むと、轍はどんどん別れていき、いろいろな角度の轍の道が森の中のいたるところを走っていた、かなり不自然だ。しばらく行くと、車が停まっていた。見回すと、いろいろな方向に車が見えるし、歩いてる人もたくさんいる。しかもどう見てもトレッキングという格好ではない。近くにいたおばあさんに近寄って聞いてみるとキノコを取りに来たと教えてくれた。手にある篭の中には数種類の見たことのないキノコがベリーと一緒に入っていた。

帰りはあまりにバスが来ないのでヒッチを試みたが、2時間経っても一切車は停まらなかった。バルト3国ではヒッチという甘い考えは捨てよう。






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