2015/SEP/8 「最後の夕陽」

モンゴルの18日間は本当にあっという間だった。

朝、ATMで現金をおろして、その足でノミンデパートへ買い出しに行った。モスクワまでは45日だから、かなりの食料が必要だ。カップラーメン、パン、魚の缶詰め、ツナ、クリームチーズ、ビスケット、卵、コーヒー、紅茶を買い、トマトや三色ピーマンも入れた。ノミンデパートの袋はパンパンになった。

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時過ぎに宿のオーナーに宿代を払い、お礼を言ってからバス亭に向かった。最後までいたアンディは昨日の電車で既に中国国境へと発った。リサとパトリックはもう中国のどこかの町だろう。ひとり最後に残された気分で妙にさびしい気分になった。

電車のコンパートメントのベットは二段でかなり広かった。列車は定刻をすこし過ぎてから多くのモンゴル人の見送りを受けて発車した。車両の入り口でチケットとパスポートをチェックするロシア人の車掌を見て、いよいよロシアかーと思った。

電車は相変わらず蛇行しながら草原のなかをすすむ。気がつくと8時近くになっていてお腹が減ってきたので、ノミンデパートの袋から辛ラーメンを出した。ザミン・ウードからの列車同様、車内でお湯が手にはいるからラーメンは作り放題だ。宿でボイルしておいた卵を一つ入れて少し豪華にした。

コンパートメントの窓からは日没近い太陽とそれに照らされ輝く草原が見える。所々にある水面が太陽を反射して光っている。ゲルの煙突からは夕飯の準備の煙があがっている。本当に美しい光景だ。モンゴル最後の夕陽はゆっくりと地平線に消えていった。

ラーメンは卵を入れただけとは思えないほど豪華なものになった。





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