2016/OCT/28 「発展する首都」

ロビトからのバスは朝の3時くらいに首都のルアンダに着いた。もっと早く着いて、5時間くらいは寝れると思っていたが、2時間ほど横になると清掃のおばさんに起こされた。アンゴラのバス会社の待合室は必ず朝の6時に床掃除を始め、起こされて追い出される。待合室は24時間開いているが、着くのが遅いとまともな睡眠は取れない。テレビでは24時間大音量で映画を流しているので、早く着いてもよく寝れるというわけではないが。

ルアンダは宿が高いと聞いていたので、荷物をかついで町に出るのは止めようと、バス会社の待合室に荷物を置いて、町に出ることにした。バスターミナルの外は朝から客引きや路上の物売りで賑やかだ。路上でサンドイッチを買おうと思ったが、いつも100クワンザ(22)だったサンドイッチが250(55)もするのでやめた。バス会社の待合室には綺麗なカフェがあり、小さなピザパンとコーヒーで1000(220)くらいだ。明らかに今までと物価が違う。

ミニバスで、空港へ行き、空港での両替レートを見てみることにした。ドルを買いたいと言うと、2軒ある両替屋は両方とも「ドルはない」と答え、スタッフが堂々と「空港の外で闇両替から買え」と言った。レートは100ドル500,000クワンザらしい。これはドル買いのレートなので、ドルからクワンザは480,000くらいだろうか。ナミビアドルからクワンザのレートと変わらないレートだ。

次にルアンダの観光名所を回った。石油の出るアンゴラの首都ルアンダはまさに建設ラッシュの様を呈していて、海岸沿いが整備され、そのすぐ脇には高層ビルが立ち並んでいる。アンゴラの他の町からは想像できない発展具合だ。ただし、町の大半はスラムが広がり、ここでも貧富の差の大きさがうかがえた。

独立の英雄ネトの廟、サン ミゲル砦を見てから、町に降りると、ボロボロの建物の前でパラソルの下でビールを飲んでる人達がいた。手招きするので、行くと皆、あまりの暑さで真っ昼間から日陰でビールを飲んでいた。

ビールを2本飲むと、3本目はおばさんのおごりだった。この暑さのなか、日陰で飲むビールはうまい。ルアンダでもビールだけは150クワンザ(33)と安かった。すると、隣の店の男が突然英語で話しかけてきた。アンゴラで英語を話せる人は始めてだ。そんなに流暢ではないが、意思疏通が図れる。久しぶりに英語が通じるのは実に心地よい。

ここには昼間からひっきりなしに人が来ては、ビールを飲んで出ていく。サラリーマンみたいな格好の男達も車で乗り付け1杯飲むとまた仕事に戻っていく。この暑さで、これだけビールが安ければ、少し喉が渇いたらビールとなるのはわかる気がする。

男に安宿を聞いてみると「6000クワンザならある」と言うので連れていってもらうことにした。そこは町の中心で海辺にも近かった。古い建物で、水は出ないが広めのバストイレ付きのツインルームで6000クワンザと、多分この町ではかなりお得な宿だ。これならここに1泊してから、ムバンザコンゴへ北上して、コンゴ民主へ抜けるのもいいなと思った。

町を歩いてまわってからバスターミナルに荷物を取りに戻った。既にムバンザコンゴへのチケットを買ってしまっていたので、窓口で日付を変えてもらおうと思ったが、急にルアンダの東400kmにあるアフリカ第2の滝を思い出した。行き方も分からないし、行こうかどうかかなり迷ったが、後悔が残らないよう行ってみることにした。ターミナルで荷物を見張っていてもらった警備に聞くと、マランジェまで行き、そこからカランドゥラ行きの乗り合いタクシーに乗ればいいと教えてくれた。

窓口で行き先を変更したいと言うと、あと1時間後の18:45発だと言われ、急いで水とサンドイッチを買って、それに飛び乗ることになった。アンゴラではなんとも計画のない旅をしている気がする。情報が少ないので、予定が立てられないと言うのもあるが、こういうのは久しぶりで、旅をしている実感がすごく湧く旅だ。ツーリストのいない国を旅するのはやはり面白い。










 










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