2016/AUG/10 「タナ」

朝の7時にゴンザの車で空港へ向かった。宿にいたセーシェルでボランティアをしてるイギリス人二人も一緒で、毎朝職場へ送ってもらってるそうだ。さらにゴンザの息子二人と近所の子供も学校へ送るので同乗した(荷台に)

空港でチェックインを済ませて、コーヒーでも買おうかと売店に行くと5ドルもするのでやめた。まだ空港の外なのに信じられない値段だ(ちなみに空港の中では6.5ドルだった)。何処までも強気なセーシェル。

飛行機の乗客はまばらで、どー見ても採算が取れてなさそうだが、インド洋の島国では飛行機が唯一の交通なので、これからも飛び続けるのだろう。窓からは島の遠浅なビーチが見えた。さらばセーシェル。今度はちゃんとバカンスで来るよ。

マダガスカルのアンタナナリボには三時間で到着。空港から出ると、ここもセーシェル同様、アフリカ系、インド系、クレオール系、白人と色んな人種がいる。中でもインドネシアっぽい顔つきの人がかなり多い気がする。

空港からアンタナナリボの中心へはシャトルバスで30分くらい。ホテルの名前を言うと、運ちゃんはホテルまで行ってくれた。

ネットで予約していたホステル アンダーグラウンドは、欧米人のツーリストで溢れていて、全くアンダーグラウンドという感じではなかったが快適だった。ドミでホットシャワー、wifiがあり、29,000アリアリ(950円くらい)。ちなみにアリアリはマダガスカルの通貨。変な名前だ。

荷物を置いてすぐに、ここに来るときに通ったアノシ湖に向かった。この湖越しの丘に広がる町並みは圧巻だ。まるでヨーロッパのようだ。ただ、湖ではたくさんの人がションベンをしていて、遊歩道からすでにひどい臭いだ。こんなに絵になるのに実際には大きな便器でしかない。写真で見るのと、実際に歩くのでここまで印象の異なる町も無いだろう。実際、マダガスカル人の立ちションは酷い。至るところでオシッコをするので町が臭い。マダガスカルは言語や教会建築などフランスの影響が強いが、雰囲気はどちらかというと東南アジアかインドだ。人の密度がスゴいし、食べ物や雑貨を売る露店が至るところにあり、食べ物の衛生面が、アフリカ南部と比べると遥かに低いように見える。アフリカと大きく違うのは、人と車だろう。アフリカではダントツで中古の日本車が幅をきかせていたが、アンタナナリボではアンティークのような、中古のフランス車が走っている。タクシーブルースと呼ばれる長距離ミニバスもだいたいベンツだ。

湖を一周してから、中心にある公園まで登って戻った。入口にコーヒーや麺を売る人が固まっている。コーヒーの値段を聞くと1000アリアリ(33)だと言う。「高いよー」と言うと500アリアリ(16)になった。買わなかったが、後日コーヒーは100アリアリ(3.3)だと判明した。異常に安い。麺は最初2000アリアリ(66)と言われ、その後1000に落ちた。どうやらマダガスカルでは、何処も値段の表示をしていないので、外人には常に数倍にボッてくるようだ。屋台飯は異常に安いので、始めはそんなものかと思っていたが、現地人が買うのを見ていると、5分の1くらいで買ってたりする。英語が通じないので値段交渉も難しい。

公園を過ぎると大きな下る階段があり、その下に市場が見えた。その向こうには斜面に建物がビッシリ建ち並び、教会が頭を出している。下り階段の先には向こうの斜面を登る階段が一本線上に通っている。階段にはビッシリと露店が並び、多くの人が階段を登り降りしている。市場の周りは地面が見えないほど人で埋まっている。階段に腰をおろして、しばらくその景色を眺めた。低くなり始めた太陽に斜面に建ち並ぶ街並みが照らされて、素晴らしい景色だ。タナの愛称で呼ばれるアンタナナリボの町はなかなか魅力的な町だ。

















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