2017/APR/15 「イミルシル湖」

トドラ渓谷の先にイミルシルという町があり、その近くには美しい2つの湖があるという。一つが女の湖で、もう一つが男の湖だ。この湖には伝説があり、別々の村に住むカップルが部族が違うことから結ばれることができず、それぞれの村で涙を流し続け、それがこの二つの湖になったと。まるで日本昔ばなしのような話だ。こういう話は世界中あるものだ。

そんなロマンチックな話を知っていたツーリストがタクシーをチャーターして湖を見に行くというので、一緒に乗せてもらうことにした。湖はノリ子さんの宿からかなり遠く、片道3時間くらいかかるらしい。結局他の宿泊客も加わり、全員で5人になった。

道中の景色は素晴らしく、時折いい感じの村が見える。時間があれば村にも立ち寄りたかったが、時間が怪しいので止まらずに湖を目指した。

昼前にイミルシル村を通り、ちょうど昼くらいに女の湖についた。太陽の向きのせいか思ったより綺麗には見えない。湖の周りはすこし整備されているが、他に観光客もおらず、羊飼いが羊を散歩させている。

そこからは未舗装の道をすこし進むと男の湖があった。男の湖は水色の水面が茶色い岩肌の山々の景色の中に見事なコントラストをつくっている。湖畔には集落が見えるが、周囲は大自然に囲まれてとても神秘的だ。水もとても透明度が高く、チベットの湖を彷彿させる。ここはちょっと予想以上の景色であまり期待してなかったので感動した。

湖で各々時間を過ごし、夕方までに宿に帰れるように出発した。

宿に夕方戻るとタクシーの運ちゃんはティネリールへ帰るというのでティネリールまで乗せていってもらうことにした。宿からバックパックを運び、タクシーに詰め込んでノリ子さんにお礼を告げると、ノリ子さんは「久しぶりにオーラを放つ旅人に会ったよ。何というかスキがない感じがするね。昔の旅人のようだよ」と全身を眺めた後に言った。アフリカのおかげかなと思った。今ならどこへでもいけそうな気もする。


ティネリールからのバスは夜行だったので、以前食べた串焼き屋で夕飯にした。相変わらず素晴らしいコスパだ。

















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