コナクリは本当になにも魅力のない町だ。半島の先端にむけて延びた町は広範囲で移動も大変だし、先端部が町の中心なのに港があるせいで夕方を過ぎても大きなコンテナトラックが排気ガスをぶちまけながら走っている。植民地時代の建物も殆どなく、いわゆるコンクリートの汚い建物が建ち並ぶアフリカンタウンだ。さらにこの町には安宿がなく、唯一バックパッカーが泊まるミッション系の宿ではテントを張ることを拒否され、130,000GF(1600円)も部屋代にかかった。
ギニアにはジャンベやダンスを習いに日本人客が結構やって来るらしく、町を歩いていると「ジャポネ!ジャポネ!」とか「コンニチハ!」と声を掛けられる。これ程日本人を見極められるアフリカ人も少ないが、何故かパキスタン!ともよく声をかけられた。ここの人達がパキスタン人を見たことあるとはとても思えない。
日本で一番有名なアフリカ人のサンコンさんは、ギニアでは誰も知らない。何度が聞いてみたが、知ってるという人に会ったことがない。きっと村では有名なのかもしれないが。少し残念だ。
隣国ギニアビサウのビザを取りに大使館へ行くと、隣は北朝鮮の大使館だった。北朝鮮の大使館は始めて見たが、表の掲示板にはキムジョンイルが写った写真が貼ってあった。人の気配がなく、何処か近寄りがたい雰囲気だ。
気分を取り直して、ギニアビサウ大使館で「ギニアビサウへ行きたいのでビザを取りたい」と明るく頼むと、100ドルだと返ってきた。高い!アフリカでも最貧国の一つに数えられる国なのに一体どんな基準で値段を決めてるんだ。
壁に値段表が張ってあり、そこにも100ドルとある。ダブルエントリーなら150ドルだ。トランジットビザはないか聞いてみたが、そんなものはないと一蹴された。西アフリカのビザ代金の値上がりは酷すぎる。ここも昔は200,000GF(4000円)だったはずだ。シオラレオネもいきなり倍の100ドルになったし、中部アフリカは今は大体どこも50,000CFA(10,000円)超えだ。モロッコまでに一体いくらビザ代金を払うことになるのか計算したらきっと諦めて足をとめてしまうだろう。
ギニアビサウビザはセネガルのジカンショールで20,000CFA(4000円)で取れると聞いたので、ギニアビサウは一旦飛ばして、セネガルを目指すことにした。夕方宿に戻ると、空を数えきれないほどのコウモリの大軍がうめていた。なんとも不気味な町だ。
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