アルハンブラ宮殿には入場制限があり、ネット予約では3ヶ月くらい前まで埋まっているという過熱ぶりだ。昨今の中国人観光客の増加で、もはやいきなり訪れて入れるものではなくなってしまった。だが、宿のスタッフ曰く、アルハンブラ宮殿には当日券があり、毎日50~300枚程度売り出されるらしい。これを手にいれるには朝の6時くらいに宮殿入り口のチケット売り場へ行って、並ぶ必要があるという。5時半には宿を出なくてはダメだろう。チケットオフィスが開くのは8時なので、真っ暗のなか二時間も待つことになる。
ホントに並ぶ人がいるのかと思っていたが、行ってみるとまだ5:50分だと言うのに暗闇のなか既に100人以上はは並んでいて驚いた。しかも列はもうひとつ別の方にもある。宿からここまでは登りで、汗をかいたが、10分もすると汗が冷えて寒くなってきた。ひとつ後ろのフランス人のおじさんは家族旅行でグラナダにきて、家族代表で並んでいると話した。いい父親だ。
8時にオフィスが開いたが、順番待ちなので、実際には8:40分くらいに順番がきた。しかし、この少し前、後少しでチケットオフィスだというときに、ナザレ宮殿チケット売り切れのニュースが前の方の観光客から聞こえてきた。そして、その直後にフランス人のおじさんの娘と奥さんがやって来てしまった。おじさんは申し訳なさそうに宮殿チケットは売り切れと言うと娘と奧さんはショックな表情をあらわにした。なんとも言えない空気がながれる。おじさんはよく頑張ったと弁明してあげたい気分だった。
6時に来た時点でチケットが買えるか分かりそうなものだが、宮殿のオープン前なのでスタッフはまだ来ておらず、暗闇の中、寒さに耐えて3時間近くも待たされたあげく、売り切れ。なんともいただけないシステムだ。
ナザレ宮殿は入れなかったが、それ以外の部分は入場規制がなく、入ることができた。ナザレ宮殿なしでも、アルハンブラ宮殿はゆうに3時間は必要な広さで、庭園、要塞、幾つかの建物に博物館が見られ十分に素晴らしかった。また、博物館の2階の展示室の窓からナザレ宮殿の中庭の手前側がチラ見することができる。なぜ中庭全部を見えるようにしないのか理解できないが、チケットを買えなかった人は少しだけでもここから見ることができる。
早朝は観光客が少なかったが、途中から大量の観光客がやってきて、見て回るのも大変な感じになった。これがあるから有名観光地は好きではない。世界の有名観光地は今は何処も中国人が溢れていて、彼らは今後もっと増えるだろう。なにが悪いというわけではないが、団体ツアーでやって来て、1ヶ所に固まり、大きな声で中国語を話してるのを聞くと、まるで中国にいるような錯覚に落ち、その国の情緒は一瞬にしてすっ飛ぶ。12億の人口といのは本当にとてつもない。次はインド人が大量にやってくる時代がくるのだろう。その頃にはどの観光地も中国人とインド人で溢れかえっているに違いない。
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