2017/JAN/9 「ヨルバ族発祥の地」

オショボから一時間ほどの所にヨルバ族発祥の地と言われるイフェという町がある。そこにはヨルバ族の王様が今でも住んでいたて、神殿があったり、今でもヨルバ族の中心らしい。

オショボに着いてからは、友達のタエちゃん、その彼氏のイェミィ、タエちゃんの日本の友人と常に行動を共にしていた。さらにもう一人近所にすむイェミィの友達のダミーという男がしょっちゅうやって来た。

イフェに行くという話になったとき、イェミィにその男も呼ぶかと聞かれて、呼ぶことにしたのだが、彼は移動費も食費も一切払わない。イェミィの分はタエちゃんが払っているのだが、この男の分は誰が払うの?的な空気が常に流れている。呼んだからこっちが払うというヨルバの伝統なのかは不明だ。

イフェに着くとまず神殿へ向かった。へんな像が建物の前にあり、何となくヨルバの建物なのかなという感じだ。イェミィが神殿の神官らしき人と話をすると、チーフに渡すお酒を買うので3000ナイラ(710円)払えと言われた。酒にしては随分高い。ビールの中瓶が200ナイラ(48円)で買える国で3000はよっぽどの酒だ。

その男が買いに行くから金を渡せというので、一緒に買いにいこうといって、バイタクに一緒に股がった。市場で神殿に捧げる特別な酒でも買うのかと思いきや、100m先の酒屋で止まり、ごく普通のラムを1本買った。値段は980ナイラ。一体3000ナイラは何の金だったんだ。

神殿に戻るとやっぱりあと2000ナイラ払えと言い出した。よくわからないが、酒プラス現金も払わないといけないということらしい。一人なら絶対払わないが、3人なので酒代込みで一人1000だしガイドしてもらえるならいいかと支払った。

実は神殿だと思ってた建物はヨルバの裁判所で、敷地内に4つも裁判所があることが分かった。その内ひとつはただの庇の下だ。ヨルバ族で一番大事だという石があり、コンクリートの台座的なものにささっていたが、スゴい中途半端な場所にあり、特別飾り付けられてもないので言われるまで柱を作る為の基礎だと思っていた。

それから、奥にある祠的な場所を見せてもらい、さらに先代の王様の墓を見て回った。ガイドは神殿で働くスタッフで、ボーズ頭のちょうど真ん中から半分だけキレイに反りあげていた。これが神殿で働く人の髪型らしいく、他の人も同じ髪型だ。他にこんな髪型のヤツは絶対いないので直ぐに神殿の人だとわかる。

ヨルバの昔の王は、死ぬことはなく、それくらいの年齢になると岩とか水とかに姿を変えたという。勿論最近の王は普通に死ぬ。40人以上の過去の王の中で200才まで生きたと伝えられる王がいて、この神殿の入口にあった変な像はその王のものだった。市内にも像が奉られていたりするので、きっと歴代の王の中でも特別な存在なのだろう。

相変わらず荘厳さの感じられないアフリカの聖地はガイドの説明がなければ、ただの小汚ない町で終わってしまうことだろう。建物が立派なことと信仰の深さは関係ない。







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