2017/MAR/3 「God Bless You」

朝に扉を叩く音で起こされた。何事かと思ったら、宿のスタッフがわざわざソロソロ出発したほうがよいとお起しに来てくれたのだった。この宿はかなり汚いが、スタッフの一人が英語が話せてかなり親切だ。荷詰めを終えると男は通りまで来てバイタクを捕まえてくれた。さらにその前に両替したいと言うと、闇両替屋に案内してくれ、交渉までしてくるという気遣い。おかげでドルからギニアフランは公定レート以上で替えられた。そしてそこからバイタクを捕まえて、バスターミナルへ向かった。

またルノーのステーションワゴンで、リベリア国境を越えたガンタまでで60,000ギニアフラン(741円)だった。さらに荷物代を10,000ギニアフラン(123円)払った。一時間ほどで出発したが、車は町を出る前に故障して止まり、別の車を呼んで乗りかえるはめに。マリといいギニアといいフランスの中古車は本当にやめさせた方がよい。

国境まではやはり未舗装で、国境では賄賂攻撃があった。ガンタに着くとバスとシェアタクシーの選択があったが、バスはいつ出るか全く読めないのでシェアタクシーに。既にチケットを買って待っていた恰幅のよい男が話しかけてきて、飯に連れていってくれたり、水を買ってくれたりとなかなか気前がよかった。男はスティーブンと名乗った。

タクシーが出発したのは14:30で一時間と進まずに壊れた。もはや、二回に一度以上の頻度で壊れている。リベリアの道路は少し前に世界銀行のお金で道路が舗装され、道をいいのだが、肝心の車のほうが壊れるので移動時間は縮まらない。結局ガレージへ行き、本格的な修理に入ってしまった。これでモンロビアに明るいうちに着くことは難しそうだ。

モンロビアには日が沈んてから到着。スティーブンは安い宿へ連れていくと言い、町の中心部につく前に郊外で下ろされた。そこからバイタクで10分くらい行った所にモーテルが一軒ありそこがスティーブンのいう安宿だった。疑いようのない連れ込み宿で、時間制なのでずっと部屋にいるとそれだけお金を払わなければならない。夜の10時以降にチェックインして朝の8時に出れば10ドルだと言うのでそうすることにした。スティーブンは自分はキリスト教徒で学校の先生をやっているといい、善いことをすると神のご加護(God bless you)があるんだと話した。


スティーブンに夕飯を食べたいと言うと、ローカル食堂に連れていってくれた。因みに宿までのバイタク代も食堂までも彼が出してくれた。自分は家で食べるからと食事の間、何も食べずに座って待ってくれて、食べ終わると通りでまたバイタクを捕まえてくれた。

「ありがとう」と言ってバイクに乗ろうとするとスティーブンは「もう現金が無いから200リベリアドル貸してくれ」と言ってきた。うーん200は今まで払ってもらったバイタク代よりはるかに大きな金だ。ポケットには帰りのバイタク代を除くと残り20リベリアドルしかなかったので、それをスティーブンに手渡して「God bless you」と告げた。










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